タオルの歴史

タオルの語源

現在では、布面にパイルをもつテリー織りをタオルと読んでいますが、タオルの語源は二つの説があるといわれています。タオルは、もともと湿気を拭き取る布を総称しています。

  • スペイン語のトアーリャ(Toalla)かフランス語のティレール(Tirer)からきた原語となり、日本のタオルという名称になったという説。
  • 英語の「Towel(タオル)」が原語となった説。

タオルは日本にはもともと無かったもので、明治はじめに輸入されたほとんどが英国製であったことを考えると、日本語のタオルは英語が語源であると考える説が一般的ですが、どちらが正しいかは断定されていません。

タオルの発祥はなんと紀元前2000年!!

これらのものをタオルの原型とする説が有力です。

  • 紀元前2000年前後の古代エジプトの墳墓からはリネンタオルのような織物が発見されています。
  • 石器時代初期のスイスの湖畔にある住居で、毛・木の内側の皮、亜麻などを使った織物で、手や身体を拭って乾かすのに使われていたと推測されているものが発見されています。
  • 古代ローマでも、バスタオルのようなものが使われていたとされています

その後、盛んな入浴の習慣があった古代のギリシャやローマのカラカラの公衆浴場やトルコの沐浴場からもタオルが使われていたという記述が残っています。

タオルの始まり

そもそも、現在のようなタオルはいつからはじまったのでしょうか?

ターキッシュタオル

1850年にトルコを旅行した英国人ヘンリー・クリスティーが、ハーレムで手工芸品として作られていたタオルの原型を手に入れ、そのループ状の織物の良さと可能性を認めて母国に帰り、工業化を進めるようにサミュエル・ホルトに相談したことに始まります。ホルトもこれに大変な興味を覚えて手織りの織機ですぐに試織を始め、やがて工業化され「ターキッシュタオル」と名付けまたたく間に広がりました。 その後ホルトは、アメリカに渡りタオル会社を設立しました。

日本のタオルの歴史

では、日本初のタオルは?日本では、明治初期に輸入された記録が残されています。このタオルは、幅45cm長さ160~190cm位であったと記録されています。当時のタオルは高級品で、その柔らかさと優れた保温性や通気性があることから、ほとんど襟巻き(マフラー)として使われていたそうです。

日本でタオルが初めて紹介されたのはいつ?

日本では、1858年に日米修好通商条約が結ばれて以降、欧米を訪れた日本人によって、タオルが日本に紹介されたと思われます。1872年(明治25年)に大阪税関に浴用手拭い2ダース7円60銭と記されているのが、公式に、日本初のタオルの輸入を記録したものとされています。

日本のタオルつくりの普及

そして1880年(明治13年)頃から大阪の井上コマが手織り機で織りました。タオル作りの工夫を始め、1887年(明治20年)頃から、ホルトに30年遅れて本格的なタオル生産が盛んになりました。

製織方法による変革

井上コマは、緯糸と一緒に細い竹篠を打込み、織り上がった後竹篠を引き抜いてパイルを織り出すという手法を考案しました。テリーモーションと呼ばれる機械での製織方法は1887年(明治20年)になります。テリーモーションによる機械での製織方法は日本のタオル界に画期的な変革をもたらしました。

現代におけるタオル

日本では、毎日使う上に安価で使い勝手がよく、どの家庭でも邪魔にならずに利用してもらえるとして、タオルは引っ越しや年始の挨拶回り、内祝、歳暮などに渡す物の定番となっています。

ノベルティとタオル

タオルは企業の宣伝で利用される粗品の定番となっています。企業ノベルティとして、意匠を凝らした高級タオルを配付する企業も見られます。更に、企業などでは印刷による名入れのタオルや、起毛部分を調節して企業名をあしらったものなどもあり、ホテルや旅館などの宿泊施設では特注の名入りタオルを使って販促に利用しているところも多くあります。

タオルのリサイクル

使い古したタオルは起毛が伸びて飛び出してしまったり、または洗い晒して繊維が固くなりゴワゴワになってしまいますが、そのまま捨てずに、雑巾やウエスの材料として利用することができます。また、タオルを使った縫ぐるみを手芸で作る人もいます。家庭からごみとして排出されたタオルはリサイクルによって細かく裁断され、再生紙の原料にも使われたり、工場などで製品から汚れを落としたり、機械、工具などの清掃のための布として使用されることもあります。このように、現代において、タオルはリサイクルでも利用できます。